ものづくりだより120号
おはようございます。
溶接管理技術者の上村昌也です。
常盤文克氏『モノづくりのこころ』のご案内です。
著者は元花王の経営者です。この本を書かれてすでに
10年以上が経っていますが、最近手に入れた素晴らしい本です。
この本を書かれた時はちょうど中国が世界の工場として躍進している最中で、
日本のものづくりがどんどんなくなっていく時代です。
常盤氏は、生まれ育った東京の下町で隣近所がものづくりに携わって
いる職人たちに囲まれて育った方です。
職人の仕事に取り組む情熱、妥協なき技術の追求、作るものに対する
愛着や美意識、価値観などに象徴される生き方の哲学に感銘を受けておられます。
『良い製品を仕上げることができるのは自分の力ではない、
何か別の大きな力が自分を導くのだ』
『大自然の知に学び自然の力を頂きながら暮らす』
米国流の大量生産を否定し日本のものづくり、人づくりの良さを述べています。
また組織のあり方を陰陽・五行説を持って解説してみたり易経を経営に活かす
方法論を述べてみたり東洋思想の取組を薦めておられます。
元大手企業の名経営者が日本の職人、ものづくりをここまで事細かく
解説しておられる本も珍しいですね。大切に読み続けていきたいです。
以上、ものづくりに関する名著のご案内でした。
モノづくりのこころ
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