ものづくりだより166号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
精密リン青銅ボルトのご案内です。
使用した材料はリン青銅C5191で銅に錫が5〜7%含み、
脱酸にリンを0.03%前後、残りが銅の合金です。
純銅に比べバネ性があり曲げ特性もよく
H材で機械的性質の引張強さ590Mpaもあります。
用途はバネ性を利用したスイッチ、コネクターなどが多いみたいです。
今回はボルト各サイズ合計100PC製作依頼を頂きましたので
ネジ屋さんに加工依頼をしまして、表面仕上げ処理と酸化防止処置を
弊社にて実施しました。
製作にあたり、問題になったのが六角穴付きボルトの六角穴を加工する場合、
通常プレスにて穴加工をするのですが、要求公差が厳しいために、
今回はその加工ができなかったので、別の工法にて加工してもらいましたが、
うまく仕上がりました。
本来、純銅、銅合金を素手で触る事は酸化防止のため厳禁ですが、製作上
なかなかやむ得ずできない事もありますので酸洗いで酸化分を落とす事を
指示されています。
ボルトのセンターにはエアー抜き穴が加工されています。
だいたい用途はわかってきます。
寸法公差及び品質が大変厳しい案件でしたがうまく製作できて一安心です。
一本づつ酸化防止のため、窒素を注入後、シラーで気密にしています。
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