ものづくりだより237号
おはようございます溶接管理技術者の上村昌也です。
アルミ溶接実験会
今日はアルミ溶接実験その1としてシールドガス作用につきまして
実験会をおこないましたのでご報告します。
今回はガス流量の整流する役目をするノズル径を変えまして
アルミ溶接にどのように影響されるか実験をおこないました。
ガス値上げの件
https://www.kamimura.co.jp/asechirengas-price-up/
実験工法
条件は次の通りです。
溶接機 Panasonic YC-500WX4
材料 A5052 t=3mm 8mm
溶加棒 A5356BY 2.4mm
タングステン 純タングステン3.2mm
溶接ガス アルゴンガス
ガス流量 10L/min
トーチノズル 7〜10
溶接電流 120A〜180A
溶接姿勢 下向き
この条件でノズルを小さい径から順番に交換してゆき
溶接の状態がどのように変化していくか確認をしました。
結果
板厚に対して適切なノズルを用いるのは当然のこと、薄板に
ノズル径10番の大きい径を使用するとクリーニング部が黒くなり
溶接ビート外観も不適切な状態となってしまいました。
中厚板でも10番のノズルでは綺麗なクリーニングにならず
またガス流量も15L/min 流すと溶接部に乱気流が発生するためか
不完全な溶接となりました。
ガス流量が10L/minで
板厚8mm程度なら8番ぐらいのノズルが最適です。
板厚3mm程度なら7番ぐらいのノズルが最適です。
ただ、姿勢などにより一概に条件を決めることなく臨機応変に
変えてみるのが最適な選択ではないかと思われます。
また取り替えるのは面倒なことですが意外と重要であることが
確認できました。
軽金属学会さんのホームページ
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