ものづくりだより52号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
03.04.2020ブログアップデート
ヘリウム高騰の折、今回も値上げになりました。
08.06.2020ブログアップデート
無酸素銅への適用
抜群の効果を発揮するアーク溶接用シールドガス(TIG)
についてのお話です。
アルゴン+ヘリウム
不活性ガスの”アルゴンガス”に”ヘリウムガス”を10%~80%
混合してあるシールドガスです。
【用途】
ヘリウムはアーク溶接以外に超電導、半導体、医療の世界では
無くてはならない存在です。私は、アルミ、ジュラルミン、
銅溶接に使っています。
【特徴】
ヘリウムの影響でアークが絞られ集中するので純アルゴンガスよりも
深溶け込みが得られるのが特徴です。
しかしヘリウム量が多いと板厚が3mm以下ですと、アークがふらつく
ので、好ましく有りません。厚板の場合、電流値が落とせるので溶接歪が
軽減出来ます。また同じ電流値だとアルゴン100%での溶接時から比べると、
溶接スピードが上げれます。
溶接ビートの光沢があり非常に綺麗に仕上がります。
ただ、電圧値が高くなるため”スマット”燃えかすがよくできるので
注意が必要です。特に隅肉などで。
【まとめ】
ヘリウムは限られた地域でしか産出されない天然資源なため大変高価です。
作業効率とコストを考案して使用されることをお勧めします。
しかし今ではアルミ溶接時には、ヘリウム無しでは考えられません。
また無酸素銅の厚板にも絶対必要なアイテムです。
※以下の用途を間違うと溶接アークが綺麗に出ないので要注意
写真は岩谷ガス製のハイアルメイトA (板厚3mmから10mm位)
そのほかにハイアルメイトSを使っています。(板厚10mm位〜)
イワタニガス シールドマスターシリーズ のご紹介
http://www.iwatani.co.jp/jpn/div/ing_mac/ing_wem/welding/products/sepro.html
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