ものづくりだより64号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
:無酸素銅
板金溶接加工品のご案内です。
・材料
画像は、板厚3.0mm W=980mm H=310 D=650の
ワークサイズです。
・工法
箱形状ですが柱が細いため溶接により変形が発生しましたが、
溶接部を歪みとりを行う事により直角、寸法すべて要求どおりに
仕上がりました。
窓は、パネルをねじ止めできるように、タップが立ててあり、
別パーツとして銅板金部品があります。
・溶接技術
溶接に関しましては、TIG溶接にてパルスを使いました。
シールドガスはアルゴン+ヘリウムガスを使用しています。
・無酸素銅C1020
酸素をほとんど含まない純銅です。よって溶接は問題ありません。
材料は高価で相場により価格変動がかなりあり、大量購入が難しい
です。(価格、保管状態)
私は、4、5年前、量産品で苦労しました。
・タフピッチ銅C1100
溶接には向かないです。(水素が材料に残っている酸素と反応して
水蒸気を作り、水素脆化が起こります。この現象により割れが発生する
事があります。)できない事もありません。無酸素銅に比べ
価格は低めです。導電率は非常に良いです。
・りん脱酸素銅
タフピッチ銅の水素脆性の対策を取った材料です。
『リン脱酸素銅』です。リンで脱酸処理を行っています。
タフピッチ銅より導電率は劣ります。管用です。
:まとめ
ありがたいことに最近、銅製品の製作ご依頼や、お問合せが
増えてきています。銅製品は取扱が大変な材料です。
溶接後の表面仕上げなどでも厄介な材料です。
弊社は製作実績多数でありますので、何なりとご相談ください。
弊社ホームページからの流用で申し訳ありませんが製作品です。
溶接後、表面処理は無電解ニッケルメッキを施しました。
おすすめリンク
一般社団法人 日本銅センターさんのホームページ
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