ものづくりだより69号
おはようございます。
溶接管理技術者の上村昌也です。
【A2017溶接品】深〜いお話。
お客様の声
A2017は溶接できますか。お問合せを頂きました。
ホームページでご紹介しております通り問題なく溶接できます。
と、お答えしました。
機械的性質
A2017はCuを主添加成分としてSS400の鋼材に匹敵する程の
引張強さ425N/mmの機械的性質を持ち航空機関係の部品、
産業機械で軽量で強度が必要な部品にはスタンダートに使用
されています。特に切削加工が良好で旋盤屋さんなんかでは
好んで使っておられます。しかし溶接に対しては割れ感受性が
高いため溶接性は劣ります。
そこで、溶接に関する情報ですが、弊社では過去に十分な溶接実績があり、
品質も問題なくお納めさせて頂いております。
溶接法
A2017の溶接施工に関しましては、ある程度の経験とノウハウが必要
で、そうやすやすとできるものでもありません。
また、現状A2017の溶接に必要なA2319BY溶加棒が入手する事が困難な
状況です。代用としてA4043BYでも可能ですが、溶接金属の強度問題や
割れ等の欠陥発生率についても疑問がありますが、使っておられる溶接屋さん
もあります。
まとめ
10年位前は、住友電工さんから入手が可能でしたが、
現在は製造されていません。
A2319BYの安定した品質で生産が非常に難しいそうです。
需要も少ない日本では、今後も生産予定はないそうです。
弊社ではA2017に必要な溶加棒A2319BYは、イタリアの溶材メーカー
Safra社製を使っています。こちらのメーカーの製品はグローバルでは
各認定機関の認証をもらっている溶接材料メーカーですが、
A2319BYは日本のJIS認定は取っていない製品なので、理解した上での
利用が必要です。
少し画像が悪いですが、A2017です。
住友電工さんのアルミ溶加棒のホームページ
https://sei.co.jp/aluminum/welding_wire.html
A2017溶接品
https://www.kamimura.co.jp/a2017-02
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