溶接管理技術者経営ブログ

A6061-T6曲げと溶接方法

ものづくりだより240号

おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
08.30.2022 ブログアップデート
05.19.2021 ブログアップデート
07.01.2020 ブログアップデート

A6061溶接組立品を紹介しています。


A6061-T6曲げと溶接方法
のご紹介です。

A6061-T6曲げと溶接方法


角パイプ状のアルミ板金溶接品の製作依頼がありまして、
曲げ及び溶接の
条件出しを行いました。
なかなか珍しい材料です。

今回は航空機器関連からのご依頼ですが、自動車関係も
増えてきそうです。

材料

Arconic A6061 T6 t=2.0mm L=380mm

曲げ


パンチR3 ダイV=20 にて曲げました。

溶接パラメーター(参考値)


TIG溶接機 Panasonic YC300-BP-4
パルス使用
電流パルス180A ベース10A
パルス周波数11Hz パルス幅45%
タングステン 2.4mm 純タン
シールドガス アルゴン
溶加棒 A5356BY 2.4mm
溶接施工要領書(WPS)に記載済み

まとめ


この様なテストを行うのは過去に曲げ及び溶接の
実績がないので
データを採取するのと、
目視にて要求通りの品質にお応えできるかを

確かめる為のモックアップ作業になります。

T6は伸びが15% A5052H112 23% です。
さらにA2024T4 15%です。A6061T6 は
時効硬化させているので条件は良くないですね。

今回の実験では曲げ加工もクラック等なく曲がりました。

溶接に関しましては特に神経質になる事なく、
A5052などと同じ様な
条件でクリアできます。

A6063を取り扱っているのなら平気です。

ただし硬さは6000系の中では最強の部類なので
曲げ時は注意が必要です。

これで曲げ及び溶接が問題なく確認できましたので
製品の製作と進みます。

03.31.2020更新

実機に搭載する部品を製作しましたが、協定上掲載できません。
別案件でA6061溶接組立品を受注しまして成功しましたので、
ブログに
掲載しましたので、ご覧ください

30.08.2022更新

A6061T6 曲げ加工を含む溶接構造物製作の依頼案件が
ありまして、プロトタイプから検証を始めたいと思います。

参考
大阪大学大学院の先生がレポートを発表されています。
アルミニウム合金材の強度に関する 統計調査

https://www.aluminum.or.jp/doboku/files/161017_onegai02.pdf

 

A6061-T6曲げと溶接方法

A6061 T6 t=2.0mmモックアップ

このページの内容と合わせて、参考になるおすすめコンテンツ

熱処理合金A6061溶接のやりかた

 

アルミに予熱は大丈夫?予熱のやり方!

 

 

 

 

 

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP