【難易度高】アルミ0.6mm薄板TIG溶接*気密性を実現する職人技
こんにちは、溶接管理技術者の上村昌也です。
【はじめに】
今回は、弊社が初めて挑戦したアルミ0.6mm厚の薄板TIG溶接についてご紹介します。液体タンクのモックアップ製作という、
高い気密性が求められる案件でした。
【薄板アルミ溶接の難しさ】
*アルミは熱伝導率が高いため、溶接時に熱が逃げやすく、溶け込み不良や溶け落ちが発生しやすい
*特に0.6mm厚のような薄板は、わずかな熱の影響で変形しやすく、歪みや穴あきのリスクが高い
*気密性を保つためには、高度な溶接技術と細心の注意が必要
【液体タンクモックアップの製作】
*材料:A1100 T=0.6mm
*溶接方法:TIG溶接
*溶接箇所:胴体部2箇所
*サイズ:直径1100mm、高さ750mm
【気密性を実現するための技術】
*最適な溶接条件の選定:溶接電流、交流周波数、シールドガス、タングステン、溶加棒などを適切に設定
*高度な溶接技術:熟練した技術者が、熱影響を最小限に抑えながら均一な溶接を行う
*徹底した品質管理:溶接後には、浸透探傷試験と水張り試験を実施し、漏れがないことを確認
【溶接条件】
*溶接機:Panasonic YC-300BP2
*溶接電流:55A
*交流周波数:400Hz
*シールドガス:Ar
*タングステン:純タン1.0mm
*溶加棒:1.6mm
【漏れ試験と結果】
*浸透探傷試験:溶接部に浸透液を塗布し、割れやピンホールなどの欠陥がないかを確認
*水張り試験:タンク内に水を張り、シーム部からの漏れがないかを確認
*結果:両試験とも合格し、高い気密性を実現
【まとめ】
今回の薄板アルミTIG溶接では、高度な技術と品質管理によって、気密性の高い製品を製作できました。薄板溶接は難しいですが、様々な工夫や対策を
行うことで、高品質な溶接が可能です。弊社では、お客様のニーズに合わせた最適な溶接方法をご提案し、高品質な製品をご提供いたします
株式会社上村製作所
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