おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
アーク溶接用シールドガス(MAG)”アルゴン+Co2”
についてのお話です。
10.01.2020
ブログ記事更新
先ずはセミナーの資料をご紹介します。
アルゴン+Co2 MAGガス
不活性ガスの”アルゴンガス”に”炭酸ガス”を20%
混合しているシールドガスです。
【用途】
Co2溶接時にスパッタ現象を目的として使用します。
建機や大型構造物にも使われ始めています。
それだけスパッタ除去に時間がかかっているという事ですね。
デジタル溶接機orワイヤーとの組合せで、生産性の向上も
かなり見込めます。
また、亜鉛メッキ鋼鈑にはAr+Co2+O2 の混合ガスが有ります。
弊社も使用していますが、Ar+Co2 より、ピット、ブローホールが
少なくなったのを確認しています。
(ピットの発生原因は亜鉛の蒸気と言われています。)
【特徴】
全域に渡りスパッタが減少し、溶接ビートは平たくなる。
高電流域ではスプレー移行となり、スパッタが減少する。
混合ガス専用のワイヤーが必要である。
厚板の溶接にも使用されている。
まとめ
混合ガスとCo2ガスそれぞれに適したワイヤーを選定しなければならない
訳ですが、使用してはいけない訳でもありません。
Si(シリコン),Mn(マンガン)の歩留まりの問題だけです。
炭酸ガス用ワイヤーを混合ガスに使う場合
→電圧をやや低めにする
混合ガスワイヤーを炭酸ガスで使う
→電圧をやや高めにする
大同特殊鋼さんが発行しているガイドブックにも
ちゃんと記載されています。
また、このような事例は溶接管理技術者試験に出ていました。
溶接用シールドガスに付きましては今回が最終回です。
今後、役に立つ最新情報が入手出来れば更新します。
イワタニガス シールドマスターシリーズ のご紹介
http://www.iwatani.co.jp/jpn/div/ing_mac/ing_wem/welding/products/sepro.html
コメント