ものづくりだより63号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
最近、製作のご依頼や、お問合せが増えてきています
03.04.2021 ブログ記事更新
無酸素銅溶接C1020溶接の法則
:無酸素銅
溶接加工品のご案内です。
:材料
画像は、板厚2.0mm,3.0mm
L=650mm 200×150のワークサイズです。
:溶接技術
チャンバーなので気密溶接を要求されていて、
なおかつ溶接変形を極力抑えて欲しいとのことでした。
製作にあたり、注意しなければならないことは、溶接の距離が
長いので、溶接の始めと終わりでは、材料への入熱が
変わってくるため終わりに近づく程
溶け落ちていく事が、考えられます。
:特性
特に銅は、熱伝導率が軟綱(SS材) の5倍、アルミニウムの2倍あります
ので、そう簡単には溶けてくれません。ですが熱が十分に行き渡ると
一気の溶け落ちていきますので、溶接機のパラメーターを慎重に選定する
必要があります。私はパルスを利用して施工しました。
シールドガスはアルゴン+ヘリウムガスを使用しました。
:無酸素銅C1020
酸素をほとんど含まないため、溶接は問題ありません。
材料は高価で相場により価格変動がかなりあり、大量購入が難しいです。
(価格、保管状態)
私は、4、5年前、量産品で苦労しました。
:タフピッチ銅C1100
高温で材料内部の酸素と水素が結合し、水蒸気が発生し始めると
水素脆化が起こるために溶接には向かないです。
できない事もありません。無酸素銅に比べ価格は低めです。
:リン脱酸銅C1220
角パイプや丸パイプなどに使われています。
銅にリンを添加し脱酸処理をしてあるので
水素脆化が起こらないため、溶接は可能です。
:まとめ
銅製品は非常にデリケートです。素手で触るのはもちろダメです。
時間が経つと触ったとことから酸化し始めます。よって取扱には
非常に神経を使います。
弊社ホームページからの流用で申し訳ありませんが製作品です。
溶接後、表面処理は無電解ニッケルメッキを施しました。
おすすめリンク
一般社団法人 日本銅センターさんのホームページ
トウペさんのホームページ(塗料)
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