【溶接技術】フロニウスCMT溶接機 – 低入熱溶接で高品質な溶接を
ものづくりだより404号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
昨年導入したフロニウスCMT溶接機(TPS/i + CMT500)の導入後レポートです。
最新式のデジタル半自動溶接機であるTPS/iにCMTプロセスパッケージを搭載した
この溶接機は、主にアルミMIG溶接の生産効率向上を目的として導入しました。
CMT(Cold Metal Transfer)とは、低入熱での溶接を可能にする方式のことです。
実際、どこまで低入熱での溶接が可能か実験したところ、TIG溶接に比べて12mm厚の板で
3倍以上の生産性が確認できました。
溶接速度が速いということは、母材への熱影響が少なく、溶接歪みも抑えられるという事ですね。
しかし、この溶接機は良いところばかりではありません。 半自動溶接で作業を行うということは、
様々な材料に溶接作業を行うということです。 ロボットのように同じ作業を繰り返すばかりでは
ありません。つまり、材料の条件が変われば溶接機のパラメーターも変更する必要があります。
その条件出しがかなり複雑です。 慣れなければかなり手強い溶接機です。
しかし、使用回数が増えるに従いノウハウが蓄積され、溶接機が持っているポテンシャルを
発揮させることが可能です。 輸入元である愛知産業さんが丁寧に指導してくれるのも、技術向上には
欠かせない存在です。
当初はアルミ溶接主体に考えていましたが、MAG溶接機としてかなり使うようになり、想像以上の
成果が出ています。
機械のテクノロジーは進みますが、それを使いこなす技術者もテクノロジーを使いこなしてこそ、
生産性が大幅に向上すると考えています。
銀行融資で導入しましたが、設備投資して良かったと思います。
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