【高品質溶接の秘密:特殊工程からISO3834まで徹底解説】
ものづくりだより331号
【溶接はなぜ「特殊工程」と呼ばれるのか?】
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
溶接は、かつてISO9000の初版において代表的な「特殊工程」とされていました。1994年度版以降ではこの記述は削除されましたが、溶接が非常に重要な作業であることに変わりはありません。
では、なぜ溶接は「特殊工程」と呼ばれるのでしょうか?それは、溶接の結果が後工程の検査や試験で十分に検証できない工程だからです。つまり、製品を壊さない限り、溶接の品質を完全に確認することは難しいのです。
【溶接の品質を保証する唯一の方法】
では、どのようにして溶接の品質を保証するのでしょうか?それは、事前に「溶接施工要領書(WPS)」を作成し、テストピースを用いて溶接の健全性を確認することです。この工程を踏むことで、溶接工程の妥当性を確認し、品質を保証することができます。
溶接の品質要求事項のうち金属材料の融接について規定されています
【ISO3834が示す溶接品質の要求事項】
「特殊工程」に代わる規格として、ISO3834「溶接の品質要求事項-金属材料の融接」が誕生しました。この規格では、以下の項目が溶接システムの構築における要求事項として挙げられています。
- 「溶接施工要領書(WPS)」の承認基準の明確化
- 既存の「溶接施工要領書」の適用
- 溶接作業者の適格性の確認
- 溶接設備の適格性の確認
- 「溶接施工要領書」の重要事項の記録
- 重要構造物に対する施工要領の再確認
特に注目すべきは、2つ目の「使い慣れた施工要領」の適用です。これは、長年の経験に基づくノウハウを活用できることを意味しており、溶接の現場において非常に重要な要素です。
溶接管理技術者の任務等が記載されています
特殊工程について
【まとめ:溶接は「技術」と「経験」の融合】
溶接は、単なる作業ではなく、「技術」と「経験」が融合した高度なプロセスです。だからこそ、事前にしっかりと準備し、適切な管理体制を構築することが、高品質な溶接を実現するために不可欠となります。
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溶接管理技術者認証等級1級受験に使ったテキスト
参考文献
新版溶接・接合技術特論(溶接学会編)
参考
溶接情報センター
http://www-it.jwes.or.jp/qa/details.jsp?pg_no=0040010420
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