【ステンレス水槽製作】歪み対策と水漏れ防止のポイント
ものづくりだより134号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
今回は、SUS304 T=1.5mmのステンレス水槽の製作事例をご紹介します。
製品概要
製品サイズはW=1480mm、D=855mm、H=320mmです。
溶接条件
- 溶接機: Panasonic YC-300BP4
- 直流電流: 5A〜155A
- パルス周波数: 11Hz
- シールドガス: Ar
- タングステン: レアアース2.4mm
- 溶加棒: 1.0mm、1.2mm
製作のポイント
- 水漏れ対策: 水槽のため、水漏れは絶対に許されません。全周溶接で気密性を確保しました。
- 歪み対策: 薄板であり、多数のソケットと板厚差があるため、曲げ構造にできず、溶接による歪みが
発生しやすい形状でした。歪み防止治具を使用し、部分的に灸で歪みを取りました。 - 水漏れ試験: 各ソケットにプラグを取り付け、水槽に水を張って24時間放置し、水漏れがないか
確認しました。気温変化による形状確認も兼ねています。 - シールテープ除去: 試験後、ソケットを外した後のシールテープは、ワイヤーブラシで簡単に除去
できます。 - 酸洗い処理: 試験合格後、酸洗い処理を業者に依頼しました。
まとめ
ステンレス水槽は、水漏れ対策と歪み対策が重要です。今回は、丁寧な作業と品質管理により、
美観的にも優れた製品を製作することができました。
現在の弊社の技術
2017年の記事公開後、弊社の技術はさらに磨きがかかり、SUS304溶接をはじめとする多種多様な
素材、形状に対応する高度な溶接技術を確立しています。
ステンレス水槽製作に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
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sus304水槽 上村製作所
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