ものづくりだより77号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
ステンレス溶接焼けにつきましてお話しします。
07.13.2020 ブログアップデート(リンク追加)
:ステンレス溶接焼けとは
TIG溶接で電流値、シールドガスが、上手くかみ合えば
金色若しくはやや赤色の様な奇麗な色になりますね。
また電流値を上げすぎると、黒い色になり見た感じも
良くないです。こんな時はパルスを使えば奇麗な色に仕上がります。
上手く溶接出来れば、モチベーションも上がります。
目視で溶接条件がベストの状態かどうかの判断材料にも
なりますので、溶接欠陥を発生させないためにも、意識して
溶接を行う事が重要です。
・テンパーカラー
ステンレスで溶接焼(色)の事を”テンパーカラー”と呼んでます。
色が奇麗だからといってテンパーカラーをそのままにしておく事は厳禁です。
色が濃い程、錆が発生してきたり、孔食電位が低くなり
耐食性が劣化してきます。
・欠陥対策
ステンレス製のワイヤーブラシで焼を除去するか化学処理を
行い除去しましょう。
ステンレス材の最大の特徴である耐食性を、発揮できるように
条件を整え納ることが、次の方への引き渡しの思いやりとなります。
:判定基準
オートバイのチタン製マフラーは、この特色を利用して
熱を加え綺麗な色に表現しています。
チタンの発色は、薄い色がベストで、
銀色→金色→青色→紫色→灰色の順で、受入先の
検査では紫色までが合格で、灰色になるとコンタミネーションと
判断され不合格となり、取扱に注意が必要です。
※コンタミネーション→酸化
日鉄溶接工業さんのホームページ
https://www.weld.nipponsteel.com/techinfo/weldqa/detail.php?id=27TQYD2
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