【愛車のチタンマフラーが復活!プロの溶接技術で性能を最大限に引き出す】
ものづくりだより472号
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
【はじめに】
近年、価格が高騰し、スポーツカーとしての人気が再燃しているホンダ シビック タイプR(FD2)。そんなFD2の魅力の一つであるチタンマフラーですが、破損してしまうとオーナーにとっては大きなショックですよね。今回は、お客様からご依頼いただいたFD2のチタンマフラー修理について、当社の技術を結集して対応させていただいた事例をご紹介いたします。この記事を通して、チタンマフラーの修理の難しさと、それを可能にする当社の技術力について深くご理解いただければ幸いです。
【チタンマフラー修理の難しさ*高度な技術と経験が求められる理由】
チタンは、軽量で耐熱性に優れているため、高性能なマフラーの素材として最適です。しかし、その反面、溶接が非常に難しい金属としても知られています。特に、排気ガスに直接触れるマフラーの溶接は、高度な技術と経験が求められます。なぜなら、チタンは酸化しやすく、溶接時に適切な処理を行わないと、接合部が劣化してしまう可能性があるからです。具体的には、以下の点がチタンマフラー修理の難しさを物語っています。
- 酸化しやすい:チタンは高温下で酸素と結合しやすく、酸化すると強度が著しく低下します。
- 溶接時の温度管理:適切な温度管理を行わないと、溶接部にクラックや気孔が発生しやすくなります。
- 高度な溶接技術:チタンの溶接には、TIG溶接など特殊な溶接技術と熟練した技術者の経験が不可欠です。
【当社のチタンマフラー修理技術*高品質な修理を実現する3つのポイント】
今回の修理では、まず破損箇所を丁寧に研磨し、酸化物を完全に除去しました。その後、TIG溶接機を用いて、アルゴンガスバックシールドを行いながら、慎重に溶接を行いました。アルゴンガスバックシールドとは、溶接裏側をアルゴンガスで保護することで、酸化を防ぎ、より強固な接合部を得るための技術です。溶接後は、目視検査を行い、接合部の酸化状況を確認しました。この工程は、健全な溶接が行われたかを判断する上で非常に重要です。当社のチタンマフラー修理技術のポイントは以下の3点です。
- 丁寧な研磨による酸化物の完全除去:これにより、溶接部の強度と美観を確保します。
- アルゴンガスバックシールドによる高品質溶接:酸化を防ぎ、耐久性の高い溶接を実現します。
- 徹底した目視検査による品質保証:お客様に安心してご使用いただける品質を保証します。
綺麗に破断しています。
バックシールドをして溶接を行ってます
【お客様の喜びの声*「また使える!」】
修理完了後、お客様に完成品をご覧いただいたところ、「また使える!」と大変喜んでいただきました。お客様の笑顔を見ることができた瞬間、当社の技術がお客様の期待に応えられたと実感し、大きな達成感を覚えました。お客様からの喜びの声は、私たちにとって何よりの励みです。
角度を付けるためにいくつものパーツが溶接されています。
【まとめ】
今後も、お客様の愛車を長く大切に乗っていただくために、様々な修理に対応してまいります。特に、チタンマフラーの修理は、当社の得意とするところです。お気軽にご相談ください。当社の高度な技術と豊富な経験で、お客様の愛車の性能を最大限に引き出し、安全で快適なカーライフをサポートします。
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いつも楽しく拝見させて頂いております。テンポス株式会社 アシスタント 横澤です。
補修のブログに3D作業用テーブルが記載されており、嬉しい限りです。
補修の仕方、溶接のやり方なの詳しく説明されており、わかりやすい記事ですね。
今頃からデメラーの卓上カレンダー作成し始めます。
年末に卓上カレンダーをお送りしますのでぜひご活用いただければ幸いです。
また、ホームページとブログを拝見させて頂きます。お仕事頑張って下さい。
いつも有難うございます。カレンダー楽しみにしております。
カレンダー有難うございました。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。