【溶接技能向上の鍵:WES8107資格再認証講習で得た最新知見】
ものづくりだより422号
【はじめに:高品質な溶接技術を支える「溶接作業指導者」の重要性】
おはようございます。溶接管理技術者の上村昌也です。
ものづくりにおいて、溶接は非常に重要な役割を担っています。高品質な溶接を実現するためには、高度な知識と技能を持つ溶接技能者の育成が不可欠です。その現場で指導を行う「溶接作業指導者」の資格、WES8107の再認証講習会に参加しました。この講習で得られた知識や経験を共有することで、溶接業界の発展に貢献できればと考えております。
先日、溶接作業指導者(WES8107)の再認証審査講習会に参加しました。この講習会は、令和5年5月16日から18日までの3日間開催され、再認証者は17日と18日の2日間が講習期間でした。会場は、新大阪駅近くの「CIVI研修センター新大阪東」。JR新大阪駅東口からすぐというアクセス抜群の場所です。そういえば、溶接管理技術者の講習会も別の会場で開催されていたようです。
【WES8107溶接作業指導者とは:高品質溶接を支える現場の要】
WES8107溶接作業指導者とは、溶接施工現場において、溶接作業および関連作業の指導・管理を行うとともに、溶接技能者の技量向上にあたる溶接作業指導者(職長、班長等)の資格であり、WES 8107に基づいて資格認証が行われます。この資格は、溶接管理技術者と溶接技能者の中間に位置する職長あるいは班長等をイメージしたものであり、特に技量を必要とされる手溶接または半自動溶接についての指導、教育および関連する溶接作業の指導等を行いうる熟練した溶接技能と実務経験が要求されます。
今日の予定
【受講資格:高度な技能と豊富な経験が証明】
受講資格は以下の通りです。
- 年齢が25歳以上であること。
- JIS Z 3801(手溶接)、JIS Z 3805(チタン)、JIS Z 3811(アルミニウム)、JIS Z 3821(ステンレス)、JIS Z 3841(半自動)または公的な団体が実施する技能検定制度において、以下のいずれかに該当する資格を保有していること。
- 管の突合せ継手で裏当て金なしの資格保有期間が3年を超えていること。
- 板の突合せ継手で裏当て金なしの下向以外の異なる2つ以上の溶接姿勢の資格保有期間がそれぞれ3年を超えていること。
- 上記以外の場合で、下向以外の姿勢の資格保有期間が通算9年を超えていること(連続しなくてもよい)。ただし、2種目以上の資格が重なった期間は重複して加算しない。
つまり、技能試験で下向き以外に2種類以上の資格を持っていなければ受験できないということです。溶接技能もそれなりに身につけていると判断されるわけですね。
【講習内容:実践に役立つトラブル事例と深い知見】
講習内容は予定表の通りに進められるのですが、今回の2日目の講師の方は「テキスト通りでは眠くなるし、面白くないでしょう」と、テキストとは全く違う、自身が携わってきたトラブル事例850件からの知見をお話しされました。これが非常にありがたかったです。お話の内容が見事に私が欲しかった情報と重なり、非常にありがたい講習となりました。こんなことならもっと聴きたかったのですが、残念ながら2日目だけを担当されただけなので、仕方ありません。
【講習の感想:自己研鑽の重要性と行動することの大切さ】
今回の講習では、自身のノウハウをアップデートすることができ、たまにはこのような講習会に参加することは必要なのだと実感できました。やはり行動することが大切ですね。
テキスト
【溶接業界の現状:人材育成と技術継承の課題】
今回、初めて受験した20年近く前と比べると、新規受験者が非常に少なかったです。今回の講習は20人強で、1/3は再認証者でした。私が受験した当時はもっと大きな教室で人数も多かったですし、その方々が継続して作業に携わっている人も少なくなっている感じで残念です。もっと再認証者がいてもいいはずなのに、寂しいですね。しかし、2日目の講師の先生が大切なことを言われました。それは「ハンドリングの作業は無くならない」ということ。手溶接の仕事は無くならないと。自動化の溶接はほとんど設置されてしまったとのことです。あとは溶接作業者の人材確保が課題ということです。
【まとめ:貴社の高度な技術力と豊富な経験がお客様のビジネスを支援】
今回の講習を通して、溶接業界の技術継承と人材育成の重要性を改めて認識しました。貴社では、WES8107資格保有者をはじめとする熟練の溶接技能者が多数在籍しており、高品質な溶接・板金加工サービスを提供しています。長年の経験で培われた高度な技術力と豊富な知識で、お客様の多様なニーズにお応えし、ビジネスの成功を強力にサポートいたします。
株式会社上村製作所
[電話番号]075-982-2931
[お問い合わせはこちら]お問合せページへのリンク
[ホームページURL]https://www.kamimura.co.jp
参考サイト
日本溶接協会さんのサイト
http://www.jwes.or.jp/mt/shi_ki/wl/archives/01wl/
◎LINE公式アカウントからのお問い合わせ
著作権及び免責事項:
本記事の内容の詳細については、「免責事項」ページをご確認ください。
Copyright© 2025 KAMIMURA corporation All rights Reserved.
当サイトに関わるあらゆる著作物・知的財産は株式会社上村製作所 上村昌也に帰属します。無断転載禁止
コメント